業務の進捗を評価し、メンバーの目標達成を支援する
メンバー個々が成長していくために、上司は上司としての評価を適宜明確に示し、必要な支援を行う必要がある。明確に目標を意識し、自律的に仕事を進めようとしているメンバーにとって、方向を示すことはもはや不要であるが、自分自身の仕事の状況がどうであるかを的確に知ることは、なかなか自分だけの力ではうまくいかないものである。そこで、メンバーの身近にいる上司が、状況を適宜チェック・評価し、本人に的確にフィードバックすることが大いに重要になってくる。

メンバーを支援していくやり方として、中間面談を設定する方法と、面談といった特別な機会は設けずに、日常場面で適宜支援していく方法とが考えられる。
◆日常場面での支援を行うのによい機会
場面 支援上の留意点
相談や意見・指示を求めてきたとき ・自分自身はどうしたいのか、どう考えているのかを、本人から十分に話をさせる。
・肯定的な態度で本人の考えを最後まで聞く。
・本人が一つの考えにとらわれることなく、多方面から考えられるようにヒントを与える。
・上司としての見解は、端的に伝える
結果・途中経過を報告してきたとき ・結果だけではなく、結果に至るプロセスを本人に説明させる。
・結果の内容に一喜一憂することなく、冷静にすべての内容を最後まで聞く。
・結果に対する評価を端的に伝える。
・結果に至った原因を本人に分析させる。
・今後の展開方向や必要なフォロー策について、本人の考え・見通しを聞く。
・プロセスの今後の展開方法について、上司手しての評価・意見を端的に伝える
トラブルが発生したとき ・緊急の場合は別にして、トラブルの解決をできうる限り本人に行わせ、その経験を通して学習していくことを期待する。
・トラブルの内容を整理し、本人に原因を追求させる
職場会議を開くとき ・事前に準備をさせる(発表の要旨立案、配布資料作成等)。
・発表を本人に任せ、途中で口を挟まない。
・議事の進行、質疑の処理を本人にやらせてみる
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