遺族給付の仕組み
(1)遺族が受け取れる年金・一時金の種類
国民年金 厚生年金
昭和61年3月31日以前の
死亡
昭和61年4月1日以降の
死亡
昭和61年3月31日以前の
死亡
昭和61年4月1日以降の
死亡
母子年金
寡婦年金
死亡一時金 など
遺族基礎年金
寡婦年金
死亡一時金
遺族年金
通算遺族年金
特例遺族年金 など
遺族厚生年金
特例遺族年金
*このページでは、昭和61年4月1日以降の死亡の場合について説明します。
(2)遺族基礎年金
遺族基礎年金は、国民年金から支給される遺族年金です。厚生年金の加入者は、同時に国民年金の加入者でもあるので、厚生年金の加入者が亡くなると、遺族厚生年金とともに遺族基礎年金も支給されます。
@支給対象
国民年金の加入者または加入者であった者が、次の1〜4のいずれかに該当したときに、その者によって生計を維持されていた配偶者または子に支給されます。
  1. 加入者が死亡したとき
  2. 加入者であった者であって、日本国内に住所を有し、かつ、60歳以上65歳未満であるものが、死亡したとき。
  3. 老齢基礎年金の受給権者(保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が25年以上である者に限る)が死亡したとき。
  4. 老齢基礎年金の受給資格期間を満たしている者(保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が25年以上ある者に限る)がが死亡したとき。
3、4について、平成29年8月1日から老齢給付の受給資格期間が10年間に短縮されましたが、遺族給付は従来通り、保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が25年以上必要です。
A保険料納付の要件
上記1または2については、保険料納付要件を満たしていることが必要。

死亡日の前日において、死亡日の属する月の前々月までに
  1. 保険料納付済期間と保険料免除期間とを合計した期間が全加入期間の3分の2以上あること。
  2. 死亡日が令和8年4月1日前にある場合は、死亡日の前日において、死亡日の属する月の前々月までの1年間のうちに保険料の滞納がないこと。(死亡者が死亡日において65歳未満である場合のみ)
上記1、2のいずれかを満たせばよい。
ただし、死亡日が平成3年4月30日までにある場合には、「死亡日の属する月の前々月」を「死亡日の属する月前の直近の基準月(1月、4月、7月、10月)の前月」と読み替えます。
国民年金加入直後に死亡したときには、死亡日の属する月の前々月までに加入者期間がないので、実質的に保険料を納付した期間がなくとも、遺族基礎年金は支給されます。
B遺族基礎年金を受け取ることのできる遺族の範囲
死亡した者の配偶者または子であって、死亡の当時、その者によって生計を維持し、かつ次の要件に該当したもの
配偶者は・・・
18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にあるか、または20歳未満であって障害等級に該当する障害の状態にあり、かつ婚姻をしていない子と生計を同じくしていること
子は・・・
18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にあるか、または20歳未満であって障害等級に該当する障害の状態にあり、かつ婚姻をしていないこと。
死亡の当時胎児であった子が生まれたときは、将来に向かって、その子は死亡の当時、死亡した者によって生計を維持していたものとみなし、妻は、死亡の当時その子と生計を同じくしていたものとみなされます。
<生計維持とは>
生計同一要件及び収入要件を満たしていること

1.前年の収入が年額850万円(平成6年11月8日までは600万円)未満
2.前年の所得が年額655.5万円(平成6年11月8日までは430.5万円)未満
3.一時所得がある場合には、これを除いて、1.または2.に該当
4.1.〜3.に該当しないが、概ね5年以内に収入または所得が1.または2.に該当すると認められる(例:5年以内に定年退職する)
C年金額
遺族基礎年金の額は、子供の人数で決まります。
●配偶者が年金を受け取る場合
795,000(昭和31年4月1日以前生まれの方は792,600)円に子の加算がつきます(上記Bにあるように、配偶者が受給権者の場合には必ず『子』があります)。
子の加算は、第2子までが一人につき228,700円、第3子以降一人につき76,200円です。
夫or妻+子供1人 795,000(792,600)+228,700 1,023,700
(1,0213,00円)
夫or妻+子供2人 795,000(792,600)+228,700+228,700 1,252,400円
(1,250,000円)
夫or妻+子供3人 795,000(792,600)+228,700+228,700+76,200 1,328,600円
(1,326,200円)
妻が遺族基礎年金の受給権を取得した当時胎児であった子が生まれると、その翌月から年金額が改定されます(増額)。
子が18歳に達する日以後の最初の3月31日を終了すると(障害状態にあるときを除く)、その翌月から年金額が改定されます(減額)。
全員の子供が18歳に達する日以後の最初の3月31日を終了すると(障害状態にあるときを除く)、その配偶者は『子のある配偶者』ではなくなるので、年金の受給権は消滅します。
●子が年金を受け取る場合
子供1人 795,0000 795,000円
子供2人 795,000+228,700 1,023,700円
子供3人 795,000+228,700+76,200 1,099,900円
子供2人以上が受給権者である場合は、上記の年金額を人数で割った額が一人分の年金額となります。
子が18歳に達する日以後の最初の3月31日を終了すると(障害状態にあるときを除く)、年金の受給権は消滅します。
次のページでは、国民年金の独自給付である寡婦年金、死亡一時金について説明します。
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